無料の時間調査テンプレート

時間調査のステップは、作業の種類によってさまざまです。そのプロセスは、調査対象と時間枠を選ぶことから始まります。次に、参加者に情報を伝え、そのパフォーマンスを観察します。このプロセスが終わったら、データを分析できます。

時間調査は、製造の組み立てラインなどの繰り返しタスクを測定するためによく使われます。この種の時間調査の狙いは、非効率性をなくすことです。また、従業員の目指す目標時間を定めて奨励給を与えることができます。 

組み立てラインの時間調査では、観察者がサンプルとなる従業員 (パフォーマンス レベルが最高または最低の者ではなく、平均的な者を選択) をモニタリングし、特定のタスクを完了するのにかかる時間を記録します。正確を期すため、観察者は各タスクと各従業員について複数サイクルの記録を取ります。このデータを使って、それらのタスクの標準時間を計算します。標準時間とは、一般的な従業員が通常状態でそのタスクを完了するのにかかる時間を表します。 

製造プロセスを測定する場合でも、オフィス ワーカーの業務時間調査を行う場合でも、次のステップには留意しておきましょう。

1. 目標を定める
   どのような問題を解決しようとしていますか？時間調査を始める前に、何を測定したいのか、何を目標としているのかを理解しましょう。
2. タスクまたは作業の領域を定義する
   プロセスを細分化し、調査するワークフローの要素を明確にします。これらのタスクを分析して、すでに測定の比較対象となる基準があるのかどうかを判断します。
3. 調査の時期を決める
   製品の納期や一般ワークフローなどの要素に基づいて、時間調査を行う時期を選択します。一般的なワークフローを示す測定値を求めたい場合は、製造現場での活動量が通常よりも増えるとわかっている時期を選んではいけません。オフィス環境では、たとえば、多くの従業員が休暇を取っていそうな時期に調査を始めるのは理想的とはいえないでしょう。
4. 参加者に情報を伝える
   条件に合う従業員の適切なサンプル サイズを決めたら (最高または最低レベルのパフォーマンスを発揮する者ではなく、平均的なパフォーマンスの者を組み合わせる)、時間調査を行う理由と何をするのかを説明します。調査に関して参加者が抱いている懸念には、必ず対処してください。
5. 従業員のパフォーマンスを観察/記録する
   製造現場の時間調査では通常、熟練の観察者が作業員を観察してタスクにかかる時間を記録する必要があります。観察されていることを自覚した従業員にはホーソン効果が生じる可能性があるということを、心に留めておいてください。ホーソン効果とは、見られていることが分かると人の行動が変化するという現象です。作業者は、パフォーマンスが測定されていると知っているだけで、より効率的に業務を完了する可能性があります。これを理由の 1 つとして、動画装置やソフトウェアを使って時間調査を管理する企業もあります。オフィス環境の時間調査では、社外の観察者を使うのではなく、従業員が自分で、2 週間などの特定の期間に亘って毎日さまざまな作業要素にかかった時間を追跡します。
6. データを分析する
   選択したテンプレートにデータを入力したら、これを分析して、時間調査の最初に設定した目標に基づいて、行動可能なステップを決定します。その後の分析は、作業環境を改善する、トレーニングの必要性を見極める、生産量を予測するなどの調査の目的によって異なります。

組織には、時間調査を行う理由が数多くあります。これには無駄な時間を省く、改善できる分野を特定する、安全な職場を作るなど、雇用者と従業員の両方に役立つものがあります。時間調査を使って具体的で実用的なデータを集め、ビジネスに役立てましょう。