すべてのオペレーション リーダー、特に複雑さと規模のためにデジタル ディスラプションやデータの爆発的増加に直面している IT 業務のオペレーション リーダーにとって、自動化は優先順位リストの上位に位置しています。IT チームは反復的なタスクや単純作業型のタスクを数多く抱えており、それらは年月を重ねるうちに膨大な技術的負債となります。そのため、自動化によって IT ワークフローを合理化することには大きなメリットがあります。
一方で、IT 部門の自動化も本格的に進んでいます。残念ながら、この自動化のほとんどは断片的で分断されており、ビジネス戦略と結びついていません。ビジネスの成果に結びつく自動化というのは理にかなった考え方ですが、多くの組織がまずは自動化を行ってから、実現しうるビジネス上のメリットについて考えているというのが実情です。戦術的ツールとしての自動化は価値が低いため、ほとんどの組織で十分にサポートされていません。
より重要なこととして、こうした IT 組織の中には、自動化の優れた目標となりうる統一されたプロセスやワークフローを作成すらしていない組織もあります。
CIO の課題
最近のレポートによると、企業の 68% がデジタル イニシアチブによるメリットを具現化していません。そのため最高情報責任者 (CIO) は、そうした IT 主導型プログラムの価値を実証するという大きなプレッシャーに晒されています。IT が推し進めるデジタル トランスフォーメーションを確実に成功へと導くには、より永続的なチームを構築し、キャパシティ管理を改善するとともに、目標と重要な結果の変化に素早く適応できる動的なデリバリー モデルを構築する必要があります。IT 組織は、自動化によって、変革が進む職場の新たな期待事項を満たす上で必要なスピードと俊敏性を得ることができます。
IT プロジェクト管理における自動化の使用事例
パイプライン管理、キャパシティ計画、プロジェクトの作成、プロジェクトの追跡、文書化、およびコンプライアンスなど、IT 分野における自動化の使用事例は数多く存在します。
1. パイプライン オーケストレーション: バックログと承認管理をリアルタイムで可視化することにより、作業リクエストの一元化と自動化を実現して、大量のデータが流れる IT パイプラインを確実に前進させます。
2. キャパシティ計画: これは主に、膨大な IT 資産全体で自動化された監視を実施し、リソースの使用状況を追跡します。また、自動化は IT スタッフのオンボーディング (着任支援) とオフボーディング (離職支援)、および IT プロジェクト全体のリソースの再割り当てにも役立ちます。
3. ワークフロー/プロジェクトの作成: IT プロジェクトのスピードは、熟練したプロジェクト マネージャーでも手に負えない場合があります。そのため、テンプレートを使用した一般的なワークフローの作成や、プロジェクト ブループリントを使用したプロジェクト作成の自動化で、手作業とは比べものにならないレベルの一貫性とスピードを実現できます。
4. プロジェクトの追跡: イベントベースのトリガーを使用し、期限、進捗状況、リスクがあるタスク、および自動化されたレポート作成を常に把握することで、そうした作業にそれぞれ費やす時間を大幅に短縮できます。
5. 文書化: テンプレートを使用して主要なドキュメント、プロジェクト計画、プロジェクトの追跡を作成することで、バージョン管理、計画立案、レポート作成に関連する手作業を最小限に抑えることができます。
6. コンプライアンス: 企業のコンプライアンス要件は常に進化しているため、コンプライアンスの監視と文書化は非常に手間のかかる面倒なプロセスとなっています。自動化され、完全に統合された業務プロセスを作成し、コンプライアンスの監視とレポート作成を継続的に行うことで、組織はコンプライアンス違反の落とし穴を回避できます。
自動化を進めるには?
企業は AI によってデータ パターンと機械学習を活用し、プロセスの改善に向けて予測分析とインサイトを採り入れることができます。そのため、大半の CIO にとって AI が最優先事項となっているのは確かです。とは言え、AI によるプロセスのオーケストレーションには多額の投資が必要であるため、より多くのスタッフがワークフローやプロジェクトを作成および展開できるローコードの自動化が今も好まれています。
Smartsheet はそうしたローコードのオプションを数多く提供しており、多数のプロジェクトおよびプログラム管理タスクを自動化できるようにしています。ここでその一部を見ていきましょう。
1. 自動化されたワークフローの作成
自動化されたワークフローは、デジタル版の組立ラインに似ています。Smartsheet では、これらをゼロから、またはカスタム テンプレートを用いて作成できます。トリガー、条件、アクションを、開始ブロックから 1 つまたは複数の終了ブロックまで一緒に配置できます。たとえば、プロジェクト全体にトリガーを設定して、特定のタスクが割り当てられた場合やマイルストーンが近づいた場合はもちろん、進捗状況の追跡やレポートを行う場合にも、スタッフにアラートを送信できます。
2. ワークフローのカスタマイズ
ワークフローに条件を追加して、特定のアクション パスのフィルターを作成できます。一例として、あるタスクで特定の日付に達した際に、自動化された電子メールを 1 人または複数のスタッフに送信する、といったことが挙げられます。
3. Smartsheet のアラートの作成
アラートやリマインダーを新しいワークフローや既存のワークフローに追加してスタッフに通知し、適切な情報を正しいタイミングで確実に届けることができます。アラートはアクションの実行時に通知するので、受動的です。一方のリマインダーは事前型で、次のコンプライアンス監査に向けた文書の提出など、重要な日付やマイルストーンをチームに継続的に知らせることを目的としています。これらのアラートは、タスクの終了日までの近さに応じて、繰り返し実行することができます (日次、週次、またはカスタム)。
4. プロジェクトとプログラムの作成
メタ データ シート、メトリック シート、およびプロジェクト計画を含むテンプレート ツールキットを活用して、すべてをゼロから構築することなく、プロジェクトのプロビジョニングを自動的に実行できます。これはプログラム レベルで行うことができ、プログラムのダッシュボード、データ収集シートとサマリー シート、ブループリント ソース テンプレートで構成されるプログラムのワークスペースが自動的に作成されます。プログラムを作成するとポートフォリオ WorkApp も作成され、そのプログラムにロールアップされるすべてのプロジェクトのレポートを作成できます。プロジェクトのリクエストの発信元が Jira や ServiceNow といったサードパーティ システムの場合でも、プロジェクトの作成は Smartsheet でシームレスに行えます。
5. レポート
Smartsheet でのレポート作成には複数のオプションがありますが、いずれにしてもレポート作成はすべて自動化されています。細かなタスク レベル (たとえば各行がタスクであれば、行レポートを作成可能) でも、またはプログラム/ポートフォリオ レベル (複数のシートから取得したデータのグループ化やサマリーを使用) でも、レポートを作成できます。ユーザー プロファイルに基づいてレポートをカスタマイズすることも可能です。
IT プロジェクトとプログラムを自動化する準備はできていますか?
今こそ信頼性の高いルールベースの自動化プラットフォームを活用して、プロセスの非効率性を解消し、日々発生する反復的なタスクを自動化することで、価値の高い仕事に集中しましょう。限られた数のリソースを使用して、大規模で複雑なプログラムを管理することは、時として困難です。しかし自動化を活用することで、リソース チェーン全体にわたって業務をリアルタイムで可視化し、需要を満たすことができます。チームの俊敏性を今すぐ高め、変化するビジネス ニーズに対応できるようにしましょう。Smartsheet で自動化を使用する方法についての詳細情報をご確認ください。