ファイル共有機能とは?
ファイル共有機能では、社内はもちろん、社外ともいつでも・どこでも、安全にデータ共有することができます。オンラインストレージのように手軽に利用できるだけでなく、細かな管理機能も備えています。
ファイル共有の重要性
近年、企業ごとの情報量が劇的に増加しており、そうした情報は企業にとっての資産であり、中長期的に保管すべき対象になります。しかし、従来のファイル共有方式では情報量の劇的な増加に耐えられず、ファイルの増加に対応しようとすればコストばかり肥大化します。こうした時代の変化にも対応する必要があります。
また、新しい働き方のできる環境の整備に取り組む企業が増えており、特にリモートワークへの普及が急速に進んでいます。インターネット経由で利用できるファイル共有を活用することは業務を円滑に行うために必須だと言えるでしょう。
ファイル共有の目的
ファイル共有機能には、組織の労働生産性を向上させるための2つのメリットがあります。
- 効率的な情報共有がにより生産性を向上できます。企業では常に情報が生成されており、これを長期的に管理する必要性が高く、かつ組織内外で共有すべきファイルも年々増加しています。ファイル共有ツールを導入することで、効率的なファイル管理が大きな生産性を生み出します。
- いつでも・どこでも・誰とでも働ける環境を構築する事で、労働時間の削減が可能です。仕事には必ずコンテンツや文書が絡みます、ファイル共有機能を活用して、必要な相手に必要なファイルを共有できる環境を構築することで、大きな生産性を生み出します。
ファイル共有の方法
共有方法として考えられるのは、「ファイルサーバーの構築」、「NASを導入する」、「クラウドストレージを利用する」の3つのケースが多いのではないでしょうか。もしかしたらメールに添付して送ったり、フリーのクラウドサービスで送ったりといったケースもあるかも知れませんが、いずれもセキュリティ上の問題が発生します。
上記3つに絞り、その概要を説明します。
ファイルサーバーの構築
ファイル共有の方法として最も多く採用されているのが、ファイルサーバーです。社内ネットワーク上にファイル共有専用のサーバーを設置し、ファイル管理ソフトウェアをインストールしてファイル共有のためのスペースを用意します。広く普及しているWindows Serverにはファイルサーバー機能が標準搭載されているので、比較的簡単にファイルサーバーを構築できます。最近では分散されたファイルサーバーの問題を解消するために、クラウドサービスに置き換えるケースが増えています。
NASを導入する
企業においてファイルサーバーとしてNASが選択されることが多くなっています。
NASは、Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)の略称で、ネットワーク上に設置するストレージ専用機器です。従来のNASは単なるファイル保存スペースでしたが、近年ではストレージ機能を備えた製品も登場し、バックアップや重複排除、暗号化といった豊富な機能を利用できるものもあります。
クラウドストレージを利用する
クラウドストレージはインターネット上に用意されたファイル共有スペースであり、サービスとして利用できます。特徴として、製品を購入するのではなく、サービスに対する利用料金を支払う点が挙げられます。
ファイル共有のメリット・デメリット
ファイル共有のそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。企業は既存業務や組織形態、ビジネス目標などを考慮しつつ、自社にとって最適な方法を選択することが大切です。
ファイルサーバー
- メリット
最大のメリットは、組織内のユーザー管理や権限管理、セキュリティポリシーの適用など細かい設定を行える点です。ファイルサーバーは、企業の機密情報が保存される場所なので、適切な管理のもと運用しなければ情報漏えいリスクが増大します。その点、ファイルサーバーによる細かい管理でセキュリティ強度を上げられるので、安心・安全なファイル共有スペースを構築できます。 - デメリット
莫大なデータ量の増加によって、企業のストレージは日々圧迫されています。しかしながら、ファイルサーバーのストレージの増設は複雑な手順を必要とする為に、増加するデータ量へ対処するには時間とコストがかかります。規模の縮小も同様なので、リソースを最大限に利用できないというデメリットもあります。また、導入が容易である為に部門で独自に構築され、分散されて管理される傾向にあります。そのため企業統一のポリシーの下で管理されず、セキュリティリスクであったり、ガバナンスやコンプライアンスがおろそかになったり、しっかりと運用できていなかったりと、問題を抱えるケースが散見されます。また、社外のユーザーとの共有は、セキュリティの観点から運用上の工夫が必要となり、実際にはかなり難しいでしょう。
NAS
- メリット
NASには1万円未満の安価なものから、オールフラッシュストレージを搭載した高機能かつ高価なものまで多数存在します。後者はWindows ファイルサーバーにはないようなパフォーマンスや、運用管理性があり、データ損失を防ぐ高度なRAID構成を保有していたりと、エンタープライズシステムに必要とされるような要件を兼ね備えています。低予算でファイル共有機能の導入したい企業に最も選ばれている方法です。 - デメリット
ファイルサーバーのように機能させられるNASですが、それなりに大掛かりになる傾向があります。そのため高価になりがちです。基本的に社内のネットワーク上に構築するオンプレミスのシステムですので、社外のユーザーとの共有は前述のファイルサーバーを利用する場合と同様の課題があります。
クラウドストレージ
- メリット
最大のメリットはその手軽さ、拡張性の高さ、セキュリティの高さにあります。サービスとして利用するクラウドストレージは、必要な容量やユーザー数を指定するだけで即座にファイル共有スペースを用意でき、かつ必要に応じてリソースの増減が簡単に行えます。さらに、ビジネス向けサービスなら、数段階によるアクセス権管理や高度なセキュリティ機能により、堅固なセキュリティや情報漏えい対策、さらにはガバナンスやコンプライアンスにも対応する機能が備わっているため、実用的なファイル共有スペースとして機能します。またクラウドゆえ、社外のユーザーとのファイル共有でも、社内でファイルを共有するのと同じように、柔軟なファイル共有が可能です。 - デメリット
オフライン上では基本的には使用できません。インターネット環境が整っていない場合は、まずインターネット回線の整備が必要不可欠です。
また、運用・保守をサービス提供会社がおこなってくれるのはメリットである反面、万が一障害が起こった際、自分たちでは何も対応することができないというデメリットにもなりえます。
ファイル共有ツール選定のポイント
ファイル共有ツールを導入する際に考慮するべき3つのポイントをご紹介します。
社内でアクセス権を保って簡単にファイル共有ができる
社内では利便性と機密性を保ちつつ、ファイル共有する必要があります。
ファイルのアップロードは、パソコン上でフォルダにファイルをコピーするように簡単に行えるのが望ましいです。
機密性については、経営層はこのフォルダは閲覧できるが一般社員は閲覧できないといった、アクセス権の設定が細かくできることが必要です。もちろん、二要素認証も必須です。
社外ともアクセス権を保ってファイル共有ができる
社外とのやり取りもスムーズにできる必要があります。この為にインターネット経由でも、アクセス権を保って相互にファイル共有できることが求められます。誰がファイルを操作したのかの履歴が残っていることも重要です。
バックアップが自動でとれる
ファイル共有サービスでは、自動でバックアップを取ってくれるサービスもあります。操作している本人が気づかないうちにバックアップしてくれます。万が一ファイルを誤って削除してしまっても、削除前に保存されたバックアップファイルを復元することが可能です。
ファイル共有ツールの導入事例
ファイル共有ツールの導入で、生産性の向上を実現した事例を紹介します。
ナレッジ共有を活発化することで営業力を底上げ
模擬試験や教材を提案する教育現場では、常に最新の情報や商品の提供が求められます。お客様との対話の質を高めるためには、営業部の営業担当者全員に、最新の情報と知識を共有することが求められていました。ファイル共有によって、部内の社員が常に最新のファイルを共有してお客様への提案に活用できるようになりました。
動画の活用によって提案力をさらにアップ
動画を活用することにで、営業時の提案力を高めることができました。これは経験豊富な先輩社員のセールストークを動画で学ぶことで営業スキルが向上した成果です。
ファイル共有ツールによって、営業担当者が動画をダウンロードすることなく、効果的なプレゼンテーションの実施が可能になり、これにより動画を使って商品企画者の声をお客様に届けられるようになりました。
まとめ
ファイルの共有機能には、さまざまな方法があります。メールでは送れない大きいサイズのファイルがある場合は、ファイル共有サービスを利用すると便利です。スムーズにファイルをやりとりでき、誤送信のリスクも軽減できます。クラウドストレージをはじめとするファイル共有サービスを利用して、業務の効率化を進めてみてはいかがでしょうか。
ファイル共有など、様々な機能がグループウェア内に統合されており、情報の共有や管理、グループ内でのコミュニケーションをスムーズにします。
どのような機能があるのか、管理方法がふさわしいのか、もう一度立ち戻って理解したいという方は、グループウェアの全体の概要をまとめています。是非ご覧ください。
まずは無料でグループウェアを試してみよう!
ニーズに合わせ変化に対応できるようデザインされた、柔軟性のあるプラットフォームで、チームの能力を最大限に引き出しましょう。 Smartsheet プラットフォームなら、いつでもどこでも簡単に作業の計画、保存、管理、およびレポート作成が可能なため、チームはより効率的かつ効果的に仕事を進めることができるようになります。作業に関して主要なメトリックを表示したり、リアルタイムの可視性を提供したりするために、ロールアップ レポート、ダッシュボード、および自動化されたワークフローを作成する機能も装備されており、チーム メンバーをつないで情報共有を促進することが可能です。 やるべきことを明確にすると、チームの生産性と作業達成能力が向上します。ぜひこの機会に Smartsheet を無料でお試しください。