
Jeisys Medical JapanはSmartsheetで長期プロジェクトの管理基盤を構築し、通常業務でも大幅な効率化を実現
Jeisys Medical Japanは、長期プロジェクトの管理にSmartsheetを導入。さらに通常業務や、年間1,000件近い保守点検業務にも採用。フォームや承認機能を活用し、業務時間を30〜50%短縮することに成功しました。
「イシュー・レポートの管理に要する時間は、おおよそ30〜50%、削減できたと感じています。もともとイシュー・レポートで扱う案件は年間1,000件近く発生するため、この効率化がもたらすインパクトは絶大です。」
管理本部
Jeisys Medical Inc.は『自分と同僚、顧客と業界、さらには世界がより豊かで幸せになることに寄与する』というミッションのもと、世界約60カ国へ美容医療機器の最先端技術を提供してきました。その日本法人であるJeisys Medical Japan株式会社は、2023年7月にSmartsheetを導入しています。同社、管理本部の有福 栄之介氏は、導入の背景を次のように語ります。
「きっかけは、経営会議で『プロジェクト管理ができる新しいツールを探してほしい』と指示を受けたことでした。弊社ではいくつかの大きなプロジェクトを手掛けていますが、従来は全体的な進捗状況を追跡する手段がなかったため、情報が適切に報告されなかったり、担当者に問い合わせないと現状がわからなかったりするケースがありました。
この状況を変えるため、プロジェクトを集約してガントチャートで可視化できるようにしてほしいと依頼されたのです。新たなソリューションの導入は、既存ツールでの問題発生を受けて行われるのが一般的ですが、弊社ではそのような状況になる前に、見直しをスタートさせています。社風が自由なこともあり、プロジェクト管理の方法自体が統一されていなかったので、まずは社内で使用するツールを標準化するために、新たなソリューションの検討を始めました。」
Smartsheet 導入の決め手は「直感的な操作性」と「市場における高い普及度」
新たなソリューション選定においては、2つの要件が定められました。
「1つ目は、複数のプロジェクトを集約して一覧表示できることです。プロジェクト管理ではガントチャートなどを使うのが一般的ですが、弊社では担当部署や担当者によってITスキルにばらつきがあったため、直感的に操作できて、習熟に時間がかからないことが条件になりました。2つ目は、メジャーなツールであることです。普及率の低いツールを導入すると、外部企業への業務委託や、問題発生時のサポート利用が難しくなります。その点、Smartsheetは広く知られているだけでなく、急速にシェアを伸ばしていましたので、私はこれらの点を踏まえて『一択』として推薦しました。」
導入候補を絞り込む段階では、競合製品との詳細な比較検討も実施されています。有福氏は改めてSmartsheetのアドバンテージを確信したといいます。
「当時は韓国の本社もプロジェクト管理の必要性に直面しており、Microsoft Project(MS Project)の導入を検討していました。しかしMS Projectは操作がやや難しく、習熟に時間がかかります。これに対してSmartsheetは、弊社で日常的に使用しているGoogle スプレッドシートにUIが似ているため習得が容易なだけでなく、他の優位性もありました。Google スプレッドシートは表形式での数値確認が主な使い方になるのに対して、Smartsheetはボタンを押すだけでガントチャートを作成することもできます。情報のやり取りに関しても、チャットや共有機能に加え、個人単位でフィルター設定や詳細なアクセス管理ができるため、大人数での共同作業に向いていました。弊社ではTrelloも併用していましたが、UIの観点から見ても、Smartsheetの方が長期プロジェクトの管理により適しているのは明らかでした。」
保守管理業務にも浸透していく活用領域とユースケース
以降、同社では長期的なプロジェクト管理にSmartsheetを用いてきました。しかし最近では利用範囲が拡大。より短期的な通常業務でも、進捗管理や情報連携に活用され始めています。事業サポート室で、様々な部署の業務効率化に向けた分析や提案を行っているヤン・スンジン氏は、具体例を挙げています。
「弊社では、納入した機器の保守点検や修理の管理をイシュー・レポートというファイルで行っています。以前はこのファイルをGoogle スプレッドシートで管理していましたが、マニュアルで入力や更新が行われていたため、入力エラーやエンジニアのスキルレベルの差に起因する記入漏れなどが頻発していました。そこで2024年1月からSmartsheetに切り替え、フォーム機能を導入しました。この結果、入力がスムーズになっただけでなく、エラーも防止できるようになりました。またSmartsheetの承認機能を活用すれば、入力された情報をマネージャーが確認するプロセスを組み込めます。従来、予算や支払いなどでは承認プロセスがありましたが、日常的なワークフローには承認という概念がなかったので、これは大きな改善に繋がりました。」
こうして承認された情報は、Smartsheetを通じて韓国の本社に連携されます。この際、写真や動画などの情報も共有され、日本と本社間における機器発送に必要な通関書類まで一括で作成されます。
「関連ファイルをすべて添付できるのも業務効率化に役立っています。動画で機器の状態を説明する場合、従来は動画ファイルを個別に送り、その都度メールで連絡していました。しかしSmartsheetならば、すべてのファイルをシート上で一覧でき、対応状況のステータスまで管理できます。正確な時間は計測していませんが、イシュー・レポートの管理に要する時間は、おおよそ30〜50%、短縮できたと感じています。もともとイシュー・レポートで扱う案件は年間1,000件近く発生するため、この効率化がもたらすインパクトは絶大です。Smartsheetはプロジェクトに関わる人数が多いほどスケールメリットが生まれますが、今ではその数が社員全体の約半数にあたる60名ほどにまで増えてきています。」
Smartsheetの導入は、定量的な成果だけをもたらしたわけではありません。ヤン氏は、社員の意識の変化も大きかったと強調。今後のさらなる活用に意欲を示しました。
「現在、私の部署ではイシュー・レポート以外にSmartsheetを導入できる業務を検討していますが、社内の各部署からも『こういう業務に活用できるのではないか』という提案が自発的に上がってくるようになりました。これはSmartsheetの導入によって、自分たちの作業がいかに効率化されたかを実感できたからだと思います。新しいツールを導入する際、多くの社員は『うまく使いこなせるだろうか』と不安や抵抗を感じがちです。だからこそ、彼らと同じ目線で優れたユースケース(活用事例)を作り、普及させていくことが鍵になります。Smartsheetは素晴らしいソリューションですので、良い社内事例を積み重ねながら利用を浸透させ、弊社のミッション実現に貢献していきたいと思います。」