サウスレイク市が Smartsheet を使用して緊急事態によりすばやく対応し、自治体計画を透明化

Smartsheet を採用することにより、サウスレイク市では、緊急出動の遅れをリアルタイムで確認して迅速に対応したり、地域住民が市のプロジェクトを容易に把握したりすることができます。

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業界

  • 政府機関

組織/団体規模

  • 中規模企業 (200 人~ 1,999 人)

地域

  • 北米
Kurt Hall, Deputy Fire Chief, City of Southlake

「人間は、呼吸が止まって 4 ~ 6 分で脳死状態になります。救急隊員が毎日管理する時間そのものが、人々の生死を分けます。そして、Smartsheet のソリューションが対応速度を速めてくれたことで命拾いした人たちがいることを、私は知っています。」

Kurt Hall

サウスレイク市消防副署長

自治体の主な仕事は、緊急事態への対応から娯楽施設や市民生活の向上まで、質の高いサービスを市民に提供することです。テキサス州サウスレイク市は、Smartsheet を使用して、緊急事態対応をリアルタイムで監視および管理し、プロジェクトの進捗と完了を市民と共有しながら、市の職員がより効率的かつ効果的に、地域住民にサービスを提供できるようにしています。

「私たちは常に、最低限の労力でできるだけ多くのことを行っています。」と、サウスレイク市の消防副署長 Kurt Hall 氏は言います。「Smartsheet のおかげで、他のプロジェクトや他のチーム、そして市内各所でサービスを提供するための時間をとれるようになりました。私も消防署で働きながら、コミュニティ サービスや図書館の仕事も手伝っています。Smartsheet を使えば、組織全体を見渡しながら管理できます。協力して取り組むことで、共同利益を得られるのです。

ダラス フォートワース都市圏にある人口 3 万 7,000 人のサウスレイクは、消防、警察、公共事業、娯楽施設、公共事業など、標準的な自治体サービスを提供しています。都市行政官の目標は、緊急事態対応のスピードアップ、作業プロセスの効率化による時間と予算の節約など、サービスの最高基準を満たし、その品質とパフォーマンスを継続的に改善することです。

サウスレイク市のパフォーマンス/イノベーション責任者 Dale Dean 氏は、2011 年、IT ディレクターとしてサウスレイク市で働き始めたころ、多くの部門に影響を与える技術プロジェクトの共同作業と管理をシンプルに行う方法を探していました。そして、Smartsheet を見つけたのです。Smartsheet を使えば、バラバラのスプレッドシートと、長々とした電子メールのやり取りをなくし、1 つの場所でデータを取得して管理できるようになります。

 

City of Southlake
写真提供:City of Southlake

 

対応時間の遅れを即座に把握

現在、サウスレイク市では、戦略的計画、共同作業、ソフトウェアの管理と製品の選択、サービス管理と分析に Smartsheet を使用しています。このプラットフォームはチームが長期的な計画を立てる際に役立ち、リーダーは俯瞰的に物事を見ながら、個々の取り組みやタスクを掘り下げ、進捗状況や阻害要因を確認することができます。また、情報共有とアラートが自動化されるため、迅速に問題を特定し解決できます。

緊急事態対応時間の管理は、同市で使用されている最も重要な Smartsheet ソリューションの 1 つです。同市は、出動要請 (通報から対応チーム出動が指示されるまでの時間)、出動時間 (出動指示から消防署を出るまでの速さ)、現場までの移動時間、およびこの 3 つの合計時間の厳しい目標が秒単位で設定された、国際認定基準を満たしており、これらの時間は、Smartsheet によって自動的に記録されます。そして、対応時間が目標値を超えた場合、Hall 氏と彼の同僚はすぐにフラグを立てることができます。

「以前は、すべての出動データを、電子メール、電話、スプレッドシートを使って手動で追跡していました。」と、Hall 氏は言います。「今では、プロセスのすべてのステップが完全に自動化されているため、リアルタイムで情報を入手できます。古いデータに基づいて意思決定を行う必要はありません。職員が 24 時間体制で働いているので、消防指令長が 1 つか 2 つの出動アラートを受けた場合は、私たちがそれをすぐに確認して問題を把握できます。」

このデータはリアルタイムでの問題解決を可能にするだけでなく、時系列で傾向を把握し、戦略的なソリューションを考え出せるようにします。たとえば、特定の地域で出動が遅れた場合は、新しい消防署を建設する必要があるのかもしれません。新しいスタッフに追加トレーニングを実施することで出動の遅れを解消できる可能性もあります。また、消防署員が常に目標を達成しているのであれば、署長は新しい目標を設定するかもしれません。

「Smartsheet を使用すると、対応時間を管理して、ベンチマークに確実に準拠できます。」と、Hall 氏は言います。「私はダッシュボードで定期的に通信指令部員や指揮官とコミュニケーションをとり、データを常に把握し、問題がないかどうかを探っています。Smartsheet を、ベンチマークを達成するだけでなく、ベンチマークを下げ続けるためのツールとして使っているのです。

Smartsheet による迅速な対応を示すもう 1 つの例が、モバイル アプリを使った、市のプールや娯楽センターの水質データの取得です。誰かがフォームから情報を入力しなくても、化学物質のレベルや圧力の測定値がすぐにデータベースにアップロードされるため、プールの管理者はどのような異変にもすぐに気付き、対応することができます。

市の基本計画には Smartsheet が使用され、複雑に入り組んだプロジェクトと目標が明確に区別され、把握できるようになっています。設備の改良や水の保全から観光事業や公園に至るまで、サウスレイク市の戦略的計画は住民と議員たちの共同作業のもとに立てられています。部署や幅広い領域に関する全体的な計画を構成しているのは個々のプロジェクトで、これはさらにタスクと依存関係に分割できます。予算や期限に変更があれば、最初までさかのぼることができるため、リーダーはどの時点での小さな更新が大きな影響を及ぼしているかを確認できます。コミュニティのメンバーは、議員に働きかけて必要な情報を得るためにこれを利用できます。

「私たちの作業計画と報告は四半期に分割されます。」と、Hall 氏は言います。「私たちが取り組んでいる改善点の 1 つは、市民が関心のあるプロジェクトの状態を知りたいと思う場合に、進捗状況を確認し、予算が守られているかを知ることができるようにすることです。全体の計画だけでなく、個々のプロジェクトでも、さまざまな情報が得られます。たとえば公園プロジェクトなら、いつ完成し、オープンする予定か、大まかに知ることができます。」

時間の節約によりサウスレイク市の住民が手に入れたもの

Smartsheet を早期にバックエンドに導入した例では、管理チームに大きなメリットがありました。多くの監視システムで SQL データ テーブルの更新のために Laserfiche が使用されていますが、ユーザーは IT 部門に依頼して手動で更新してもらう必要があります。Dean 氏のチームではテーブルを自動更新するためのシステムを構築したため、それまでは 5 日かかることもあった処理が今では 1 分もかからずに完了するようになっています。このシンプルな更新では、1 回の修正だけでなく、戦略的に改善できる部分を特定することにより、できるだけ多くのプロセスから不要なタイム ラグが体系的に取り除かれるようになっています。

「初期の段階で、私たちは出動の時間が問題になることがありました。」と、Hall 氏は言います。「私たちは出動センターと一緒のシックス シグマ評価を行い、出動がより効率的に行えるように方法を完全に変えました。ここは複数の市に対応する出動センターなので、これは私たちだけでなく、他の 4 ~ 5 つの市にとっても有益でした。」

Smartsheet は、市の管理職員が新型コロナウイルス感染症のパンデミックでリモート ワークを始めなければならなかったときにも役立ちました。Dean 氏のチームはリモート スタッフとオフィス再開のためのタスク追跡と計画を作成しました。ロジスティクス トラッカーでは、個人用保護具、殺菌剤などの支給品の使用と配布に関するデータが保存されました。管理職員は、サウスレイク市と、市が相互援助している近隣の管轄区域でのケース レベルも監視できました。それぞれの区域の署が再開し始めたとき、Dean 氏のチームでは将来の大流行に備えて分析するためのデータが入手できました。

習得しやすく、使いやすいプラットフォーム

サウスレイク市で Smartsheet を使って結果を確認している主な理由は、プラットフォームが使いやすく、より多くのユーザーが独自のソリューションの構築に着手しやすくなるためです。市には 100 人以上のライセンス ユーザーと 2 倍の人数の共同作業者がいて、Dean 氏は各チームで開発中の新しいソリューションに関する情報を常に入手しています。新規ユーザーは同僚に使い方を聞いたり、Smartsheet のトレーニングとチュートリアルを利用したりできるため、コンピューターの操作に慣れていない人でも短時間で使いこなせるようになります。

「Smartsheet で困ったことがあれば、私に相談できることは誰もが知っています。」と、Dean 氏は言います。「しかし、連絡を受けることはまれです。年に数回程度です。連絡を受けるのは、普通はシステムの統合に関することです。皆、ユーザーとして自分で Smartsheet を管理しています。それはつまり、Smartsheet がユーザーに利用されていること、市民に受け入れられていること、非常に使いやすいことの証拠です。

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