ミネアポリス市は Smartsheet を使用してイベント許可作業を自動化し、デジタル アクセシビリティを加速し、事務処理の時間を半減

ミネアポリス市は Smartsheet を使用して年間 400 ~ 500 件の拡声音の許可の処理を自動化し、事務処理にかかる時間を 50% 削減し、アクセシビリティ法に準拠します。

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5050%

イベント申請の審査と承認にかかる時間を短縮

1,2001,200

件の許可申請を毎年 Smartsheet 自動化で処理

業界

  • 政府機関

組織/団体規模

  • 大企業 (2,000 人~ 9,999 人)

地域

  • 北米
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「屋外のグルメ イベント 1 件につき、さまざまな食品販売者からの短期申請が 50 件以上発生するため、数百ページもの書類を処理しなければなりませんでした。今ではそのすべてを Smartsheet で電子的に処理できるようになりました。」

Scott Gehrig 氏

ミネアポリス市、シニア ビジネス アナリスト

ミネソタ州ミネアポリスは、ミシシッピ川沿いに位置する人口 42 万 5 千人超の成長著しい都市です。同市は、人口 369 万人を擁する広大な大都市圏「双子都市」の一方の市です。

毎年、ミネアポリスでは何千ものコンサート、パーティー、教会の式典、デモなどの屋外イベントが開催されます。拡声音の使用は州法で午前 7 時から午後 10 時までの時間帯に制限されており、法に準拠するために各イベントは屋外イベントの拡声音の許可を取得する必要があります。市は長年にわたり、申請書を細かな手作業で処理していました。市の職員は、申請者が紙や PDF ファイルで提出する申請書を受領し、その内容を市の ELMS (Enterprise Land Management System、事業者土地管理システム) に手入力しなければなりませんでした。クレジット カード情報や不備の確認など、問い合わせのために申請者に電話をかけ、必要な情報が得られるまで何度もやり取りをすることもよくあり、その対応にかなりの時間が費やされていました。「このプロセス全体が非効率的でした」とミネアポリス市の事業プロセスとデータの分析を担当している Scott Gehrig 氏は言います。「申請者が電話に出ないことが多く、電話をかけ直すのに時間がかかっていました。また、申請書も内容が不明瞭なものがかなりありました。拡声音が発生する時間帯だけイベントの説明欄に記載され、使用する音響設備の詳細はない、といった申請書が大半でした」。

市は、飲食物の提供を伴うイベントの開催に必要な、イベント食品販売の許可についても課題を抱えていました。「同じように手作業で処理していたのです。申請書を受領するとその情報を別のアプリケーションに入力し、そのデータをイベント開催前に保健当局の検査官に電子メールで送信していました」と Gehrig 氏は言います。「私たちは、半年で 60 cm も積み上がるほどの大量の食品販売許可の申請書を処理していました。許可の管理にもっと自動化を取り入れる必要があるのは明らかでした」。

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Photo courtesy of the City of Minneapolis

Smartsheet を使用して許可プロセスを簡素化

Gehrig 氏は市の別の部門に所属していた時期に Smartsheet を使用した経験があり、その知識があったため、このツールを市の屋外イベントの拡声音と食品販売の許可手続きに取り入れることにしました。「Smartsheet はプロジェクトやプロセスを一元管理して効率化できる優れたツールなので、適切なソリューションだと確信していました」と彼は言います。

市は、今では Smartsheet を使用してあらゆる屋外イベントの拡声音と食品販売の許可の申請を追跡しています。 

「市のホームページに許可申請用の (Smartsheet) フォームを掲載し、申請者が詳細を入力できるようにしました。データは自動的に Smartsheet に反映されます」と Gehrig 氏は言います。「これにより、手作業で電子メールや申請書をやり取りする必要がなくなりました」。 

市は Smartsheet ドキュメント ビルダーを使って、PDF、Smartsheet、DocuSign のデータから許可の文書を自動生成します。文書には申請者のクレジット カード情報や電子署名も記載されます。ドキュメント ビルダーは、申請者がホームページから申請書を提出するとその都度文書を作成します。 

「Smartsheet ドキュメント ビルダーで業務が劇的に変わりました。プロセス全体が自動化され、申請料支払いのためのクレジット カード情報の処理で申請者を追跡する必要がなくなりました」と Gehrig 氏は言います。

新しい申請書が提出されると、Smartsheet の自動化されたワークフローから市の職員にアラートが届きます。また、屋外イベントの 1 週間前に警察署にも通知を送信するため、市の職員はイベントの詳細を入力してメールを送信する作業に時間を費やす必要がありません。市は Smartsheet Calendar アプリを使って、拡声音を使用する屋外イベントや保健当局の検査が必要な食品販売イベントをすべて容易に可視化しています。検査員は検査フォームと許可証に電子署名を付与することができ、そのデータは Smartsheet に自動的に入力されます。

さらに、ミネアポリス市は Smartsheet ダッシュボードを活用して、季節のイベントや拡声音を使用するイベントの申請と許可の状況をすばやく確認することもできるようになりました。また、ダッシュボードに最新の契約情報も表示できるため、市の幹部職員がイベント関連の予算を緊密に追跡できます。

年間 400 ~ 500 件の許可を自動処理

Smartsheet を使用して、ミネアポリス市は許可の申請書の受領と承認を完全に自動化しました。その結果、年間 400 ~ 500 件の拡声音の許可と 400 件の食品販売イベントの許可を 4 人の職員で無理なく処理できるようになりました。「イベントでの食品販売の許可の場合、12 ページのイベント申請書と 11 ページの短期申請書の 2 種類の申請書があります。屋外のグルメ イベント 1 件につき、さまざまな食品販売者からの短期申請が 50 件以上発生するため、数百ページもの書類を処理しなければなりませんでした。今ではそのすべてが Smartsheet で電子的に処理できるようになりました」。

Gehrig 氏のチームは、イベントの契約も Smartsheet で自動処理しています。これにより、以前はさまざまな種類のスプレッドシートを使って手作業で行っていた契約の更新作業が不要になりました。「合わせて 1 億 5,000 万ドルを超える有効な契約を Smartsheet で管理しています」と Gehrig 氏は言います。「各契約の継続的な追跡がはるかに容易になりました」。

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Photo courtesy of the City of Minneapolis

申請書の管理にかかる時間が 50% 減少

Smartsheet を使った自動化の結果、ミネアポリス市では PDF や電子メールから手作業でデータを収集し ELMS アプリケーションに入力する時間がゼロになりました。「すべて Smartsheet 内で処理することで、申請の処理にかかる時間を少なくとも 50% 節約できています」と Gehrig 氏は言います。自動化により許可の審査が合理化されたため、屋外イベントの拡声音の許可の承認はすべてイベントの開催日までに完了するようになりました。「申請書を提出してから許可が下りるまで待たされることはもうありません。すべて遅延なく処理できているからです」と Gehrig 氏は言います。また、市は、職員がタスクを割り当てると更新を自動的にリクエストする Smartsheet 更新リクエストも使用しています。「以前は、電子メールを送ってエントリの更新を依頼する必要がありました。Smartsheet 更新リクエストによってその作業が自動化されたので、時間を節約できています」。

Smartsheet の人工知能 (AI) ツールを使用すれば、市は今後さらに時間を節約できる見込みです。Gehrig 氏の場合は、数式やテキストの生成に AI ツールを活用しています。 

「Smartsheet の AI ツールを使ってシートに数式を組み込むことで、プロジェクト リスト上でプロジェクトの期限を簡単に強調できるようになりました」と Gehrig 氏は言います。「テキスト機能を使用すると、必要なことを手短に言うだけで自動的に文章を生成させることができます。間違いなく時間の節約になります」。

アクセシビリティ法への準拠も容易に

Smartsheet を使用して許可プロセスを管理することで、ミネアポリス市は先日可決された連邦デジタル アクセシビリティ法にも容易に準拠できるようになりました。同法は、ホームページやモバイル アプリを障がいのある人も利用できるように整備することを州政府や地方自治体に義務付けています。「この法律が施行されたら準拠する準備はできています。Smartsheet のおかげで、誰でも簡単にホームページでイベントの詳細を入力できるようになりましたから。入力フォームはホームページ内に適切に組み込まれています」。

Smartsheet を導入し手作業の許可プロセスを自動化する動きは、近い将来さらに他の部門にも広がると市は予想しています。「Smartsheet は、私たちの業務の進め方を劇的に変えました」と Gehrig 氏は言います。「他の分野で効率の向上にどのように活用していけるか、非常に楽しみです」。

ストーリーの詳細については、こちらのケース スタディをご覧ください。