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アクセシビリティ プログラムの最新情報、およびより包括的なソフトウェアを構築するための取り組み

by The Smartsheet Team

2022 年後半に入るにあたり、包括的なソフトウェアへの継続的な取り組みの観点から見た、アクセシビリティ プログラムに関する最新情報を共有できることを嬉しく思います。弊社は、Smartsheet 全体でアクセシビリティを実践できるようにするために包括的なアプローチを採用し、企業としての未来を導くために、弊社製品のアクセシビリティに関する研究、担当者の雇用、評価において有意義な進歩を遂げました。

ユーザーを中心に据えた研究に着手する

ユーザビリティの調査を実行するための従来のモデルをより会話的に調整して、視覚障害のある参加者を含めた最初の調査研究を 1 月に実施しました。このユーザビリティのセッションによって、ユーザーが Smartsheet をどのように活用したいのか、支援テクノロジーをどのように使用するかについて、さらに詳しく理解できました。弊社の研究における焦点は、ユーザーに一連のタスクを完了してもらうことよりも、アクセス可能なエンドツーエンドの体験を実現できるさまざまな方法を学ぶということでした。

 

Example image of a Smartsheet home screen user interface from our first study.

最初の調査段階での Smartsheet ホーム画面におけるユーザー インターフェイスの画像例。

視覚障害のあるユーザーがスクリーン リーダーを使用して Smartsheet 内の基本的なタスクにアクセスし、実行しているのを観察した際に、多くのチーム メンバーが、スクリーン リーダーを使用しているユーザーがどのようにソフトウェアを「表示」するのかを初めて見ました。この経験によって、アクセシビリティに対する考え方が変わりました。アクセシビリティとは、直感的なタブ オーダーや画像の代わりに使われるテキストをはるかに超えたものです。また、アクセシビリティは、JAWS (Job Access With Speech) のナビゲーション ショートカットの HTML フォーマットと、ARIA (視覚障害者も不自由なく利用できるように実装されている Web コンテンツやアプリケーション) の説明用ラベルを提供することも意味します。包括的なユーザー インターフェイスとエクスペリエンスに対する弊社のビジョンは、この調査によって直接的な影響を受けてきました。

 

An image of a Smartsheet screen showing a plan for implementing proper semantic headings for navigation.

ナビゲーション用の適切なセマンティック見出しの実装計画を示す Smartsheet 画面の画像。

2 回目の調査では、ユーザーが Smartsheet でデータを操作する既存の方法の代わりとなる方法について調査しました。スクリーン リーダーを使用している視覚障害のあるユーザーは、カード ビューで Smartsheet のデータにアクセスしました。その際、カードはそれぞれ、タスクのステータスまたはタスクが割り当てられているユーザーによって垂直レーンに並べられたデータの行を表しています。この調査で、より優れたナビゲーションを実現するために使用される HTML フォーマットが非常に重要であることが分かりました。これは、ユーザーがデータ レイアウトのメンタル モデルを取得するのに役立つ重要なポイントとなり得ます。また、スクリーン リーダーと一緒に使用するためのフォーム入力制御要件が明らかになりました。読む順序や見出しの重要性についても理解が深まりました。

どちらの調査も、ユーザーと直接触れ合うことができる貴重なものであり、すべてのユーザーがアクセスできるエクスペリエンスを生み出すための基礎を築くこととなりました。

 

An image of a Smartsheet user interface marked up to show the tab order in Card View.

カード ビューでタブ オーダーを表示するためにマークが付けられた Smartsheet ユーザー インターフェイスの画像。

チームの構築

拡大するアクセシビリティの実践をサポートするために、Smartsheet は部門を超えたアクセシビリティ チームの規模を拡大しています。アクセシビリティ UX リサーチャーとプログラム マネージャーを採用し、研究とロードマップを拡大してきました。

専門家による評価

弊社の目標は、ユーザーにとって最大の障壁となるものを見つけ出し、製品チーム全体でアクセシビリティの修正、機能強化、ツール化を推し進めることで、それらを改善するための積極的な措置を行うことです。弊社の開発チームは、自動化ツール (Axe Core) を採用して、一般的なアクセシビリティの問題を検出し、問題のある製品が顧客に届くことがないようにしてきました。既存の製品については、外部ベンダーによる 2 つの監査が完了したところで、弊社のアクセシビリティ リソース ハブで 2 つの新しい自主的製品アクセシビリティ テンプレート (VPAT) をリリースしました。1 つ目は Smartsheet 用の新しく拡張された VPAT (21 の製品分野に対応) で、2 つ目は弊社のリソース管理ソリューション用です。今年の後半には、モバイル エクスペリエンス用と最近弊社が買収したデジタル アセット管理 (DAM) ソリューションである Brandfolder 用の 2 つの VPAT を追加して、アクセシビリティ評価の範囲を拡大していきます。

アクセシビリティは弊社のアイデンティティの中核をなすもので、これらの評価で得られる結果が、企業としての未来を形作るのに役立ちます。

 

詳細について知りたいと思われますか? 弊社が UX 設計をよりアクセスしやすいようにするためにどのように取り組んできたかをご覧ください。