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ジェネレーティブ AI によって Smartsheet ユーザーがさらに効率を上げる方法

by Ben Canning

2023年3月2日 (更新 2024年2月2日)

Smartsheet AI enables our customers to be more efficient, creative, and empowered to eliminate a lot of the manual tasks.

 

最近、人工知能が大きな話題となっています。Smartsheet では以前から AI を活用して顧客をサポートしてきましたが、ChatGPT や DALL-E のような新たなジェネレーティブ AI ツールを使うことで、お客様がより効率を上げ、クリエイティブになり、共同作業に伴う多くの手動のタスクを排除するお手伝いができることをとても嬉しく思っています。今回は、特に AI におけるこれらの新しい形に焦点を当て、Smartsheet ではどのように AI にアプローチしているかをご紹介します。 

AI を使用した顧客の問題解決は、Smartsheet において特に新しい方法ではありません。ホームページの「おすすめアイテム」を支えるレコメンデーション AI や、Smartsheet のデジタル資産管理プラットフォームである Brandfolder にあるすべての画像からあらゆる情報を抽出する高度な画像認識 AI など、弊社の顧客はすでに日々その恩恵を受けています。また、顧客のためにカスタム AI モデルを構築し、ロゴなどを自動的に検出して、コンテンツ プロセスをさらに効率化することも行っています。 

今回の新しい機能では、基盤モデルと呼ばれる強力な AI モデルのクラスで、人間が作成したコンテンツとほとんど区別がつかないコンテンツを生成することができます。このようなコンテンツを生成できる基礎モデルは AI の新しい時代を定義し、人々はこれまで以上に効率的に幅広いタスクを実行できるようになります。  

 

Smartsheet AI enables our customers to be more efficient, creative, and empowered to eliminate a lot of the manual tasks.

 

これらのモデルとのやり取りは、会話や入力で簡単に行うことができます。ユーザーがモデルに「Smartsheet に関するブログ記事のタイトルを書いて」とか「宇宙服を着たパンダの画像を作成して」と指示すると、まるで魔法のようにこれらの記事や画像が生成されます。OpenAI 製品からのモデル出力の例を以下に示します。 

 

 

ご想像のとおり、これらのツールは非常にパワフルであり、人々の作業、作成、共同作業に革命をもたらす可能性のある方法が多数あると、弊社では考えています。そして、弊社の顧客やパートナーが、すでにこれらのツールの力を実感していることは間違いありません。ChatGPT を使用して高度な数式を提案している顧客や、Achievan (アチーバン) や AMX (エーエムエックス) といったパートナーから、ChatGPT ベースの統合機能を Smartsheet に構築しているという話を聞いています。ある顧客からは、ChatGPT を使って Bridge by Smartsheet 用のカスタム Javascript モジュールを作成し、ビジネスの高度なワークフローを実現している様子をご紹介いただきました。ChatGPT は、それ自体が書いたコードの説明書まで作成してくれます。

だからこそ、弊社でも皆様と同じように、この新しいツールに期待を寄せています。しかし他の新しいツールと同様に、その力を適切に活用し、潜在的な落とし穴を避けるためには、使い方の指針となるいくつかの原則が必要となります。弊社では、Smartsheet 向けの新しい AI ベースの機能を開発するために、次のようないくつかの指針を採用しています。

  • 価値観を維持する: 何よりもまず、弊社では AI を倫理的に活用します。つまり、コンテンツが作成されたときに正しく属性分類されていることを確認し、AI が人のバイアスを自動的に行わないようにします。 
  • 顧客の信頼を維持する: 顧客は弊社のデータ保護を信頼しており、常に透明性の高い行動を取っています。弊社では顧客データを混同することはなく、AI を使用しているときは常にオープンな状態で行っています。 
  • 人により多くのことを行う力を与える: 弊社の基本的な理念は、誰もが意味のある変化を起こせるようにすることです。AI は、誰もがよりクリエイティブになり、独創的で、インパクトのある仕事ができるようになるための素晴らしい手段です。弊社の目標は、人の潜在的な能力をより効果的に引き出すために、無駄な労力と反復作業を大幅に削減することです。
  • 顧客中心主義: 英語には「金槌を持っていると、すべてが釘に見える」という古い諺があります。弊社では AI が新しいテクノロジーのトレンドだからという理由で AI を活用するのではなく、顧客のニーズに焦点を当て、サポートするには AI をどのように活用できるかを考えていくつもりです。 
  • ユニークである: 弊社の推測では、近い将来、製品に大量のチャットボットが追加されることになると思います。Smartsheet では、顧客の皆様にユニークで際立った価値を提供する分野に力を注いでいく予定です。 

これらの原則を念頭に置いて、現在投資しているいくつかの分野を紹介します。これは単調なものを排除して、顧客と組織がより効率的でクリエイティブになり、人間だけができることに集中できるようにするためのものです。 

どうやって行うか?

Smartsheet は、驚くべきことを実行できるパワフルなプラットフォームです。しかし、時には「資本的支出を予算で償却するための計算式はどのように書けば良いのか?建設プロジェクトを把握する最良の方法は何か?SAP から Smartsheet にデータを取り込むにはどうしたら良いか?」といった、具体的な質問に答えてくれる知識豊富な専門家が傍にいたらと思うこともあります。

弊社では、Smartsheet 内のどこからでもこのような質問に答えられるように、ChatGPT のようなモデルに投資を行っています。いつでもどこでも特定のニーズに対応できる Smartsheet パーソナル アシスタントを想像してみてください。AI との連携をとおしてこのパワーを解き放つことに力を注いでいます。 

今後は、このような支援技術をより深く統合することにより、「どうすれば良いですか?」から「それをしなさい」へと移行する予定です。たとえば、何も手動で行うことなく、AI が現在のシート データに基づいて数式をカスタマイズし、シートを直接更新できるようになると想定しています。また、このテクノロジーと特定のプロセスのニーズについて対話をし、それを解決するためのカスタム ソリューションを作成することで、すぐに作業を始めることができるようになります。 

テクノロジー業界の人々は、ほぼ 30 年前の Microsoft Clippy の時代からこのようなことを約束してきました。しかし新しいモデルは実際に提供できるほど十分に良いものになったと考えています。そのための重要点は、顧客の信頼を維持するために、AI を使用していることを明確にし、それが正しく行われているかを把握できる絶え間ないフィードバック ループを提供し、統合をよりシームレスにすることができるところを知ることです。

 

 

生成画像を使ったコンテンツのクリエイティブな使用を可能にする

このデジタル時代では、コンテンツは企業による顧客へのアピール方法に大きく関わっています。Smartsheet ユーザーは、セルフ サービスでコンテンツから綺麗なダッシュボードを構築したり、キャンペーンを作成したり、テンプレートをカスタマイズしたりできる方法を必要としています。デザイナーにコンテンツの作成を常に依頼する必要が無くなるからです。 

Dall-E 2 のようなモデルでは画像から画像への生成機能があり、コンテンツ ユーザーはデザイナーの助けを借りずに簡単な画像関連タスクを実行できます。これによりクリエイティブ チームは年間で数千時間を節約でき、必要なコンテンツを迅速に取得できます。 

フル スクリーンで統一されたコンテンツ体験により、顧客はファイルのレビュー、サイズ変更、変換、そしてわずかな AI 編集を行うことができ、以下のような方法でチームの作業効率を高めることができます。

製品画像からバックグラウンドを削除する。

 

 

「前面に建物を追加」などのテキストの入力説明に基づいて画像のわずかな部分を編集する。

 

 

画像の色やトーンを変更して、特定のブランドのスタイルに合うようにする。

 

 

画像から対象物を抽出し、ジェネレーティブ AI を使用して他の画像と自然につなげることで、既存の画像から新しい画像を構築する。

 

 

AI による生成画像は多くの論争の対象となっていますが、弊社の基本原則はこの種のテクノロジーの使用指針として役立ちます。弊社が重視しているのは、実際にすべてのユーザーが既存の画像を迅速に編集できるようにすることです。単にアップスケールや交換を行う際に、デザイナーの時間を無駄にすることが無くなります。それは、まったく新しい画像をゼロから作成する必要が無いからです。これらのパワフルなツールを活用して、デジタル資産に合わせてカスタマイズされたブランド用画像を作成する方法を検討しています。これにより、いつでも最善を尽くすことができます。 

AI と数式でパワフルなワークフローを実現

 

Enable workflows with AI

 

弊社では、作業を推進するために非構造化コンテンツを扱う必要性についてよく耳にします。たとえばデータ入力が手動で行われた際に、一致しない日付がシートに入力されている場合があります。あるいは、電子メールからコピーされた一連の発注リクエストでも同じようなことが起こり得ます。このような生データから効率良く情報を抽出する方法が必要です。たとえば特定のフォーマットで統一された日付や、商品名と数量のリストなどが考えられます。 

あるいは新製品に関する情報が列挙されたシートがあるかもしれませんが、そのすべての生データを 150 字以内の製品説明文のリストに変換する必要があるかもしれません。または、これらすべてをいくつかの言語に翻訳する必要があるかもしれません。 

情報がすでにシートに含まれている場合や、毎年 Smartsheet にアップロードされる数えきれない添付ファイルの 1 つに情報が含まれている場合があります。いずれにしても、それは顧客が意味のある変化を促進するために抽出し、使用できるようにしたい情報の宝庫です。

Smartsheet の数式のパワーと AI を組み合わせてこれらのシナリオを実現する、大きなチャンスがあると考えています。Smartsheet は弊社の数式を使用して、セルの内容を確認したり、生のテキストから電話番号を抽出したりする機能を実現することに取り組んでいます。テキストをさまざまな言語に変換し、150 字以内に要約します。 

同様に、いくつかのセルの内容を確認して、1 個の製品、あるいは 1,000 個の製品の商品説明の原稿を一度に生成する数式を書くことができるようになります。 

これでお分かりいただけたと思います。これらはほんの一例であり、可能性は無限大です。Smartsheet のパワフルな数式と情報を抽出する AI の能力を組み合わせて新しいコンテンツを作成することで、多くの一般的なタスクが大幅に簡素化される有意義な機会が得られるようになります。

情報をまとめ、共有する

 

Summarize information with AI

 

弊社の顧客は、チーム メンバーや利害関係者とのシームレスなコミュニケーションを中心に業務を行っています。最近発表されたレポート『Future of Work Management (作業管理の未来)』では、人々が仕事を可視化できない場合、37% がすでに終わった仕事を重複して行うと答え、27% が不要または無関係な仕事を放棄すると答え、23% が古い情報や誤った情報を送信していると報告しています。 

関係者全員がダッシュボードを参照することで進捗メールやステータス ミーティングをやめたいと考えていますが、実際には可視性を維持するためにプロジェクトの進捗状況を要約する必要がある場合もあります。

その意味で、情報の要約は大規模言語モデルの得意とするところです。弊社はプロジェクトを見るためにこれらのモデルを使用して、そのプロジェクトに関するあらゆる種類の情報を提供する方法を模索しています。 

たとえば、シートの会話セクションで行ったすべての重要な決定事項の要約を作成するよう求められたり、今週締め切りのタスクを添付して従業員全員に電子メールを送信するよう求められたとします。プロジェクト、プログラム、プロセス内に構造化された情報を取得し、AI によってそれらの情報が理解しやすくなり、他の人に簡単に伝達できるようになることを、手作業なしで実現する方法を模索しています。 

AI がもたらす Smartsheet の未来

弊社は、ジェネレーティブ AI を使用して実現できるソリューションの大きな変革と思われる第 1 段階を迎えています。このテクノロジーをどのように使うか、またどのように信頼され、どのような価格で提供するかなど、まだまだ課題はたくさん残っています。今は、Smartsheet と弊社の顧客にとって、非常にわくわくする時期です。 

Smartsheet が進展するにつれて、ジェネレーティブ AI によって今まで行っていた作業が簡単になる新しい方法を目にするようになります。これらの進展があった場合は、随時お知らせいたします。また、皆様からのご意見もお待ちしておりますので、Smartsheet コミュニティにご参加いただき、Smartsheet とジェネレーティブ AI の将来についての会話をお楽しみください。4 月には、Smartsheet の未来に貢献していただける方法をいくつかご紹介する予定です。

今後ともよろしくお願いいたします。
ベン・カニング (Ben Canning)
、製品管理部門シニア バイス プレジデント